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課題チェック④「保育業務と残業」

始業・終業時刻等を保育ICTや勤怠管理システムを使って打刻し、シフト時間を超えた場合には残業代を正しく支払っている。

■詳しい解説


よく、「うちは〇〇っていうシステムを入れて、タブレット端末で始業・終業時間を打刻してるけど、給与計算はシフト表を見ながら行っています。」というお話を伺います。

具体的には
シフト開始時間9:00~シフト終了時間18:00のときに園児のお迎えが遅かったことで、終了はシフト終了時間よりも遅れて、

始業打刻8:58~終業打刻18:50

となった場合でも、シフト通り計算すれば残業は発生しません。しかし、実際には始業はシフト開始時間で問題ないと考えますが、終業は18:50となりますので50分残業が発生します。


 

確かに、シフト終了時刻(たとえば18:00)~業務終了時刻(たとえば18:50)まで本当に仕事をしていたかどうかわからないという場合もあります。終了時刻に打刻を忘れて、おしゃべりにふけってしまった等です。

ただし、そうした場合についても
・残業は申請制にする(残業には理由を求めます)
・業務後にすぐに打刻するようルールを決める(ずれていた場合には修正をします)
等をしっかり運用することで、業務による残業のみをカウントすることは可能です。

ここ数年は、場所を問わず未払い残業代に対するお問い合わせが後を絶ちません。また、外部(労基署・弁護士・労働局・労働組合)への相談も増加しています。

2020年4月以降の支払い分からは、未払い賃金対する消滅時効は2年から3年に伸びています。

・行事の練習(衣装や制作物を作る持ち帰りも、もちろん残業です)
・休憩をとれなかった(1時間分の残業になります)
昔からこうだった、というところから意識も変化しています。しっかり対応していきましょう。

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