【2023年10月最低賃金改定】パート職員の適切な賃金設定を考えましょう
2023年10月より全国の最低賃金が改定されます。最低賃金改定に伴い、パート職員さんの時給をどう改定すればいいのか、ご質問も多く寄せられています。
東京の場合、いままでの最低賃金が1,072円だったこともあり、未経験の保育補助者等の賃金テーブルの最下限を1,080円に設定していたパターンは多いのではないでしょうか。その場合、最低でも1,113円に昇給しなければなりませんが、1円単位で時給設定していないことも多く、1,120円を最下限と設定する法人も多いと考えます。
一方で保育士有資格者の最下限の時給を1,150円に設定していた場合には、保育補助者の1,120円と保育士有資格者1,150円で資格の有無という大きな差があるにもかかわらず、時給において差がつかなくなってしまいます。認可保育園等の場合には、保育有資格者のみしか保育従事者カウントできないこともあり、適切な差は必要と考えます。
そのため、上の等級の職員時給も見直す必要が出てきます。賃金テーブル維持のために全体をベースアップすることも一案です。具体的にはすべての時給を50円程度UPさせる方法です。ただ、それでは人件費の負担が大きくなりすぎてしまう場合は、ゆるやかに適切な賃金差が維持できるよう、バランス取りながら部分的なベースアップを取り入れている園もあります。
パート職員の中でも、清掃や消毒、配膳準備などの保育補助の方、保育士有資格者であって、勤務時間は短いが複数担任を受け持つ方、さらに加えて書類仕事もできる方など、職務内容、能力、役割等さまざまです。パート職員の職務内容等を明確にし、それに応じた賃金設定や昇給ルールを定めておくことが大切になります。
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