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キャリアコンサルタントが 保育会議に参加してみて感じたこと

弊社代表が経営している保育園フェアリーランドは、企業主導型保育事業(運営委託も含む)が神奈川県内に3つ、横浜市一時預かり事業の保育園が1つあります。先日、4園の担当者が会する保育会議が開催され、キャリアコンサルタントとして参加しました。(前回は弊社社労士が参加しました!その時のコラムはコチラ。フェアリーランドの保育会議の在り方についても記載しています。)

今回の保育会議は、4園を代表して2園の園長(以下A園長とB園長)が全体のファシリテーターを務めました。この会議で私が【いいね!と思ったポイント】は以下3点です。

  1. 参加メンバー全員の自己紹介からスタート
  2. 前回の振り返りと各個人が感じたことをシェア
  3. グループディスカッションのチーム分けの方法

上記について【ポイントの深堀】をファシリテーターとしての目線でご紹介します。

ポイント1: 参加メンバー全員の自己紹介からスタート

フェアリーランドでは4園の保育園を経営しており、保育会議は各園から代表者がランダムに2名参加します。「園長同士」という立場であれば、園長会議等を通じて普段からコミュニケーションを取ることはあります。ですが他園で働く、一保育者としての立場であれば、日々顔を合わせることはありません。

初めてこの保育会議に参加をした人もいたため、最初は緊張していた皆さんですが、自己紹介をすること(自己開示のファーストステップですね!)・他の方の紹介を聞くことで、一気に場が和みました。

毎回同じメンバーで行われる定例会議は別として、一般的な企業においても会議をファシリテーションしていく上でもアイスブレイクは必要ですよね。

子どもから離れるノンコンタクトタイムを作ることが非常に難しく、限られた時間を有意義にするための保育会議においては、短時間で会議をより充実させるために尚更アイスブレイクは必要だと思います!

自己紹介の後に、保育会議としてメインテーマであった、グループディスカッションを企画していたため(2つのチームに分かれて)、まずは『参加者の緊張を和らげる』というメリットもありますし、初めて顔を合わせたメンバー同士の『コミュニケーションを円滑』にするためにも、自己紹介はとても重要なポイントです。

 

ポイント2: 前回の振り返りと各個人が感じたことをシェア

先述した通り、フェアリーランドの保育会議は、毎回参加者が変わります。今回の参加者が前回出席していないのに、前回の振り返りは可能なのか?という点が疑問ですが、以下のように保育会議が回っているため、前回参加者ではない保育者が振り返りを行うことが可能です。

 ❶保育会議に参加メンバーは会議で得た成功事例等を各園に持ち帰る

             ↓

 ❷各園で共有・実践する。ただし、園児・職員の規模や園舎の状況も違うため、各園にマッチした内容で実践してみる

             ↓

 ❸各園が実践してみたことを次の保育会議参加メンバーが発表する。発表とともに各個人の感想も述べる

             ↓

  そしてまた❶に戻る

 

こちらの流れが【いいね!】と思い、保育会議終了後に、A園長とB園長にヒアリングをしてみました。

今までは❷の各園にマッチした内容で、各園において保育会議の内容を共有・実践するという部分が上手く機能していなかったということでした。❶で各園の成功事例を聞いても、『良い成功事例だな。でも、あっちの保育園とは●●が違うから、自園では難しいかな…』と、なっていたようです。

改善のポイントとしては、フェアリーランドとしての【軸】はぶれないように注意して伝えるように心がけ、チャレンジ精神や意見をすることも良しとする!また、「【軸】がぶれてしまっているな・・・」や「あれ。伝えたかったことと違うように展開されているかも!」という【気づき】のは❸で次の参加者が発表した際に分かる。ということも教えてくれました。月に1回の保育会議なので、少し【軸】がぶれているかな?と思っても、すぐに軌道修正が可能ですね。

 

ポイント3:グループディスカッションのチーム分けの方法

今回のグループディスカッションは、2チームに分かれました。【経験豊富なチーム】と【若手&フェアリーランドの入社が間もないチーム】という構成でした。こちらのチーム分けにも意図性を感じ、②と同様にA園長とB園長にヒアリングをしてみました。

目的は『議論を活発に行ってほしいから』ということでした。その背景には、チームを混ぜてしまうと「ベテラン層に意見が流されてしまわないかな?」や、ベテラン層としても、「柔軟に対応しているつもりだけど、若手の困っていること、わからないかも…」などと感じることがあるのではないか。と想定して、【受け取り方がそれぞれ異なることを尊重したい】という企画者の想いがありました。

 

最後に・・・

今回はファシリテーターとしての目線で、保育会議でよかった点を3つ紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。皆様が経営されていたり働かれたりしている園と、運営形態や規模が違ったとしても、共感いただけた部分や是非真似てみたい!という点が少しでもありましたら嬉しいです。

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キャリアコンサルタント
石川 良子

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